図1 MWCNTのTEM写真
図2 MWCNTモデル

多層カーボンナノチューブ(multi-wall carbon nanotube 以下MWCNTと略す)の透過電子顕微鏡(TEM)写真を図1に示します。MWCNTは図2に示すようにチューブが何層にも重なった構造をしています。

先端が多面体的形態を示すのは、六員環ネットに導入された五員環の周りにひずみが集中し、そこが頂点のように突き出るためです。五員環の配置のされ方により先端の形態は変化します。

図3 ナノグラファイバーのTEM写真

図4 ナノグラファイーバーの
TEM写真 (フラットエンドタイプ)


図5 フラットエンドのモデル図

図6 全体のモデル図

特に、雰囲気ガスに水素を用いた場合、図3と4のに示す非常に細い中心空洞を持ったチューブが生成されます。これは、もはやチューブというよりはグラファイトのファイバー状であるため、ナノグラファイバーと呼びます。

細いチューブでは、先端に導入される5員環の位置の自由度が非常に低く、図5のような円周上に6個5員環が配置された6回対称のチューブが作られ、これが図6のように面を保つように重なります。このため、図3のようなフラットエンドタイプのものが見られます。これは、通常作製されたMWCNTには見られない先端構造です。


ホームへ
 名古屋大学工学研究科量子工学専攻 齋藤研究室