カーボンのほかにも、ホウ素(B)と窒素(N)の結合により、チューブ状の構造が得られます。

BNチューブの作製法は、さまざまな方法がありますが、ここではホウ化ジルコニウム(ZrB2)を陽極に用い、窒素ガス雰囲気でのアーク放電により生成されるものを取り上げます。

図1 BNチューブのTEM写真(全体視野)

得られたBNチューブの全体視野の透過電子顕微鏡(TEM)写真を図1に示します。

図2 単層のフラットタイプ
BNチューブ のTEM写真
図3 フラットタイプBNチューブのモデル図

BNチューブの多くは、図3ようなフラットエンドタイプのものが見られます。

BとNは図3のように、配置され先端はカーボンナノチューブの5員環とは異なり4員環により閉じています。

これは、B-N結合より、B-B,N-N結合はエネルギー的に不安定で、存在しにくいと考えられているためです。

図4 三角旗タイプBNチューブ
の電子顕微鏡写真

図5 三角旗BNチューブの
モデル図

しかし、ごく稀に図4のような三角旗タイプのチューブが観察されることがあります。

このチューブの先端構造は、4員環だけでは説明できません。図5のように、A、A’、B、B’に4員環、C、C’に7員環が存在していると考えるとうまく説明ができます。

したがって、図4の構造はエネルギー的には存在しにくい7員環が存在していることを示唆しています。


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 名古屋大学工学研究科量子工学専攻 齋藤研究室